横浜市長選挙が10月4日に告示されました。市職員へのパワーハラスメント問題により辞職した山中竹春前市長と、新人6人の計7人が立候補を表明しており、混戦となる見通しです。投開票は10月18日に行われます。
今回の選挙は、国内最大の基礎自治体である横浜市のリーダーを決める重要な選挙となります。9月1日現在の選挙人名簿登録者数は314万1698人にのぼります。
選挙が行われる経緯と背景
今回の市長選挙が行われる直接的なきっかけは、山中竹春前市長の辞職です。
経緯を振り返ると、今年1月に前人事部長が山中さんのパワハラ疑惑を告発しました。これを受けて調査が行われ、7月末に第三者調査委員がパワハラと認定する調査報告書を公表しました。山中さんはこの責任をとる形で辞職しましたが、その後、横浜港運協会などの出馬要請を受けたこともあり、9月28日の後援会会合で再び立候補することを表明しました。
山中さんは2021年から市長を務めていましたが、今回の選挙では、前回の市長選で山中さんを支援した各党が別の候補者を支援する方針に転じており、政党の支援を受けない初めての選挙となります。その代わり、経済界の重鎮で「ハマのドン」として知られる藤木幸夫さんらが中心となってバックアップする体制を敷いています。
立候補予定者と支援体制
現在、山中さんのほか、以下の新人6人が立候補を表明しています(表明順)。
- 原沢敦美さん(59):弁護士。航空整備士を経て弁護士となり、「停滞した市政を前進させる」と主張しています。自民党市連、国民民主党県連、日本維新の会県組織が推薦し、公明党市議団が支持しています。また、「職員の笑顔取り戻す」とも述べています。
- 福山敦士さん(37):会社経営者。前回の市長選にも出馬しており、「稼げる横浜」を掲げ、独自財源の確保や中学校給食の自校調理化などを訴えています。参政党が推薦しています。
- 中谷一馬さん(43):元衆院議員。神奈川県議を経て衆院議員を3期務め、現在はデジタルハリウッド大学院の特任教授を務めています。「あたたかい横浜ビジョン 18の重点政策」を発表し、「政治をクリーン、フェア、オープンにしたい」と語っています。立憲民主党神奈川県連が支援しています。
- 浅賀由香さん(46):共産党県委員会副委員長。共産党公認で出馬し、「横浜の豊かさを市民の豊かさへ」をスローガンに、米軍施設の横浜ノース・ドックの全面返還などを訴えています。
- 藤川祥子さん(51):市民団体代表。IR誘致反対活動に参加してきた経緯があり、「市民が主役の市政」を掲げて、山下ふ頭再開発の見直しや市民の市政参加の機会拡大を求めています。
- 馬場慎一郎さん(50):人材紹介業。無所属で立候補し、AI活用による教員事務作業の軽減などを掲げています。馬場さんは、他の候補者の多くが政党支援を受ける中で「完全無所属の選択肢がない」とし、「生粋のハマっ子として、横浜のことは横浜が決めたい」と出馬の動機を話しています。
もしこの7人が立候補すれば、8人が争った2021年の市長選に次ぎ、過去2番目に多い立候補者数となります。
今回の主な争点
今回の選挙では、大きく分けて以下の点が争点になるとみられています。
市政の立て直しとハラスメント対策
山中さんを再び信任するかどうかが大きな焦点となるほか、混乱した市政をどう立て直すかが問われています。特に、前市長のパワハラ問題を受けた影響から、候補者の多くがハラスメント防止に向けた具体策を主要政策の一つに掲げています。
生活支援と防災・インフラ
物価高への対策や、教育、子育て支援といった福祉的な側面も重要な論点です。中谷さんの場合は、第2子以降の保育料無償化や、デリバリー方式の中学校給食を見直して「あたたかくておいしい給食」に変え、給食費用をゼロにすることなどを訴えています。
また、激甚化する大雨などの災害対策も急務となっており、中谷さんは土砂災害対策などの防災に力を入れる方針を示しています。
働き方と行政改革
中谷さんは選択的週休3日制などの働き方の拡充や、政策決定過程の公開を訴えています。一方で原沢さんは、停滞した市政の前進を強調しています。
このように、「反山中」の陣営が一本化できず、多様な主張を持つ候補者が乱立していることから、非常に激しい混戦が予想されています。
出典 読売新聞オンライン 朝日新聞 日本経済新聞 横浜市長選 前職・新人6人の争いか 10月4日告示、18日投開票 | 青葉区 | タウンニュース 横浜市長選挙(令和8年10月18日執行) 横浜市
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