中国外務省の記者会見において、日本の高市早苗首相に対する呼称に礼節を欠いた表現が使われたことが報じられています。外交上の形式を重視する場でのこうした振る舞いは異例であり、その意図について議論が広がっています。
会見で何が起きたのか
香港の新聞社である星島日報などが報じたところによると、2026年9月30日に行われた中国外務省の記者会見にて、郭嘉昆(カク・カコン)副報道局長が高市政権への批判を展開した際、「日本首相」という肩書を付けずに「高市早苗」と呼び捨てにしたとされています。
このやり取りは、小泉進次郎防衛相が核兵器や原子力潜水艦の保有に関する議論を排除すべきではないとの考えを示したことに関する質問に答える際に行われました。また、中国外務省の会見録においても、呼び捨てのまま記載されていると報じられています。
意図的な振る舞いとされる背景
通常、外交の場では相手国の首脳や政府高官に対して適切な敬称や肩書を用いるのが通例です。そのため、今回の呼び捨てという対応については、単なる言い間違いではなく意図的なものであるとの分析が出ています。
星島日報は、外務省が常に言葉遣いに細心の注意を払っていることを根拠に、これが言い間違いではないという見方を示しています。また、こうした態度の背景には、高市政権への批判を強める意図がある可能性が指摘されています。
実際、過去にも同様の事例があったと報じられています。8月17日の記者会見において、林剣(リン・ケン)副報道局長が高市さんによる全国戦没者追悼式の式辞について問われた際にも、高市さんを呼び捨てにしたとされています。これらの事例から、中国側が高市政権への批判を強める際に、あえて呼び捨てという手法を用いている可能性が考えられます。
外交上の影響と分析
このような礼節を欠いた表現が外交にどのような意味を持つのかについて、複数の視点からの分析がなされています。
まず、外交的な礼節と主張の切り分けについてです。政策や歴史認識について厳しく批判することは中国側の立場としてあり得ることですが、相手国の首相という肩書まで外す必要はあるのかという疑問が呈されています。外交は意見が対立している相手と関係を維持するために形式や礼節があるはずであり、もし意図的な呼び捨てであれば、それは主張と外交儀礼を切り分けられないという中国自身の外交姿勢を国際社会に示すことになるという分析があります。
また、相手を下げる表現は一時的に強く見えるものの、外交においてはその振る舞い自体が自国の評価につながるという見方もあります。
一方で、戦略的な意図があるとする見方もあります。もし狙って行われたのであれば、呼び捨てという手法はコストの低い外交カードであるという考え方です。日本側がこの無礼さに気を取られることで、核や原子力潜水艦をめぐる議論といった本質的な議題から目が逸らされる可能性があるためです。
今後の日中関係への影響
今回の出来事を含め、現在の中国においては習近平(シー・ジンピン)国家主席への忠誠が最重要視されており、日本を貶めることで評価を得ようとする傾向があるとの指摘もあります。
こうした状況下で、11月に中国で開催されるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に合わせた日中首脳会談が実施される可能性については、低いとみられています。
相手側の言葉遣いに左右されず、冷静に議題に対処することが重要であるとの視点もあり、今後の日中関係において、こうした表現上の対立がどのように影響するのかが注目されます。
出典 共同通信 福井新聞 琉球新報 東奥日報 南日本新聞 西日本新聞 中国外務省、高市早苗と呼び捨て 9月30日の記者会見、意図的か | NEWSjp 中国外務省、高市早苗と呼び捨て 9月30日の記者会見、意図的か 中国外務省、高市早苗と呼び捨て 9月30日の記者会見、意図的か – トピックス|Infoseekニュース
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