MENU

新種クリオネ「ニホンハダカカメガイ」報告、世界最小サイズか

  • URLをコピーしました!

「流氷の天使」として親しまれているクリオネの一種について、日本の研究チームが新種であることを論文で報告し、その和名が「ニホンハダカカメガイ」に決定しました。

この報告は、富山大学術研究部理学系の張勁(ちょう けい)教授や、兵庫県にある東洋食品研究所の山﨑友資研究員らのグループによって行われました。日本貝類学会の和文誌に論文が掲載されたことで、正式に決定したと報じられています。

目次

「ニホンハダカカメガイ」の身体的特徴と世界最小のサイズ

今回報告された「ニホンハダカカメガイ」の最大の特徴は、その極めて小さいサイズにあります。体長は4〜5ミリほどであり、これは世界最小のクリオネ類とされていた体長8ミリほどの「ダルマハダカカメガイ」をも下回るサイズといわれています。

また、北海道のオホーツク海沿岸などでよく見られる「ハダカカメガイ」が1〜4.5センチの体長を持ち、スラリとした細長い体つきをしているのに対し、ニホンハダカカメガイは丸っこい体形をしているのが特徴です。足葉と呼ばれる器官の形状が楕円形で外側に膨らんでいるため、他のクリオネ類よりも丸みを帯びた見た目になるとされています。

さらに、体の中には栄養分を蓄えた「油球(ゆきゅう)」(オイルドロップ)と呼ばれる油の粒があり、これがくっきりと透けて見える点も特徴的な点として挙げられています。

発見の経緯と生息域

この新種が見つかったきっかけは、2016年に富山湾で張教授らが行った親子向けの海洋教室でした。海中の生物を調査した際に発見され、水深250〜1050メートルという深海で多く採取されたことが報じられています。

その後、生息域である日本海中層水の循環に伴い、海流経路にあたる津軽海峡や、オホーツク海に面した北海道の紋別沖などでも生息が確認されました。北半球のクリオネの生息域としては、最南端にあたるとされています。

学名には「クリオネ・ジャポニカ」と名付けられ、日本固有種として認められました。和名については、既存のクリオネ4種と共通する「ハダカカメガイ」に、生息域である日本海にちなんで「ニホン」を組み合わせたとのことです。クリオネの和名に「ニホン」が冠されるのは初めてのことであり、日本固有種であることを象徴する名称となりました。

未解明な生態と今後の期待

ニホンハダカカメガイは、体内の油球にある栄養を消費することで、エサが得られない状況下でも生き延びることができるといわれています。しかし、寿命などの詳しい生態については、まだ十分に分かっていない部分が多いのが現状です。

また、日本近海は海水温の上昇が著しい地域であることから、命名に携わった山﨑さんは「クリオネ類を通じ、海洋の環境や、地球環境について興味と関心を持ってもらいたい」と述べています。

今回の発見は、富山湾の持つ神秘性や新たな魅力を示すことにつながると期待されています。

出典 新種クリオネ、和名は「ニホンハダカカメガイ」 丸っこい体形が特徴:朝日新聞 和名はニホンハダカカメガイ 富山湾の新種クリオネ 「日本」は初、固有種を象徴 学会誌に論文掲載、富大・張教授ら発見|社会|石川のニュース|北國新聞 「イクオネ」は新種クリオネ 研究 ドラえもんそっくり、新種のクリオネが60年ぶりに再発見(静岡) | カラパイア

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次