サウジアラビアの主要空港が攻撃を受け、死傷者が発生しました。サウジアラビア当局などの発表によると、首都リヤドのキング・ハーリド国際空港および南西部アブハの空港が攻撃され、3人が死亡し、36人が負傷したと報じられています。
死亡した3人はいずれも外国人であるとされており、その中にはサウジアラビアの航空会社サウディアのパイロットであるハムード・アリ・アルカルタミ大尉が含まれていたことが確認されています。リヤド空港への攻撃については、1回目は空港施設を狙い、2回目はサウディアの航空機を狙ったものだったと報告されています。
攻撃の主体と手法
今回の攻撃について、サウジアラビアと敵対関係にあるイエメンの親イラン武装組織フーシ派が、ミサイルと無人機を用いて両空港を攻撃したことを認めています。
フーシ派は、サウジアラビアの船舶に対する海上封鎖を宣言しており、9月には要衝であるバベルマンデブ海峡周辺を掌握したとされています。また、フーシ派はイエメン暫定政権側の複数の拠点を弾道ミサイルで攻撃し、多数を死傷させたとも主張しており、海峡を巡る戦闘が激化している可能性があります。
サウジアラビア側の対応と国際的な反応
サウジアラビア主導の有志連合軍は、報復措置としてリヤド攻撃に使用されたミサイルの発射台を破壊しました。連合軍の報道官は、サウジへの新たな攻撃が差し迫っていたと説明しています。また、対フーシの共同防衛に向けて、パキスタンとトルコがサウジアラビアに派兵する方針であると報じられています。
この攻撃に対し、周辺国や国際社会からは強い非難の声が上がっています。
ヨルダン外務省は、今回の攻撃がサウジアラビアの主権に対する公然たる侵害であり、安全と安定に対する脅威であり、国際法と国連憲章の露骨な違反であると述べています。また、クウェートも、市民や民間施設、航空航法に直接的な脅威を与える臆病な攻撃であるとして、即時の停止を求める声明を出しています。
湾岸協力理事会(GCC)のジャセム・ムハンマド・アルブダイウィ事務総長は、今回の件をテロ攻撃と呼び、「深刻な非難と明白な非難」を表明しました。アルブダイウィ氏は、人道的原則と国際条約に違反していると述べ、民間空港や市民へのさらなる攻撃を防ぐための決定的な措置と国際的な行動を求めています。
さらに、欧州委員会のウルズラ・フォン・デア・ライエン委員長は、民間インフラへの攻撃は許されないと強調し、イランの代理人が無謀で暴力的な行為を止めるべきであるとSNSに投稿しています。
背景と今後の懸念
サウジアラビアはイエメン暫定政権を支援し、連携してフーシ派への攻撃を続けています。しかし、今回の空港攻撃のような民間施設を標的とした行為により、攻撃の応酬がさらに激しくなることが懸念されています。
特に、空港攻撃によって運航がまひするなど、サウジアラビアが推し進める皇太子の改革にとっても試練となる可能性が指摘されています。また、中東での戦闘激化への懸念から、原油価格が続伸するなど、経済的な影響も現れています。
地域を不安定化させる試みが、湾岸諸国間の協力や連帯によって築かれてきた数十年の進展を脅かすとの見方が出ており、地域の安全保障にとって極めて深刻な局面を迎えているとみられます。
出典 NHK 日本経済新聞 産経新聞 フーシ派のリヤド空港攻撃でサウディアのパイロットが死亡 強い非難相次ぐ
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