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高市首相がICC支持を表明、トランプ大統領との会談や国連演説の背景

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高市早苗首相は、国連総会での一般討論演説およびトランプ米大統領との首脳会談において、国際刑事裁判所(ICC)を支持する考えを表明しました。

米国がICCに対して厳しい姿勢を強める中で、日本がどのように自国の立場を示し、同盟国である米国と向き合おうとしているのか。複数の報道からその経緯と背景を整理します。

目次

国連演説で強調した「法の支配」とICCへの支持

高市首相は2026年9月22日(日本時間23日)、米ニューヨークの国連本部で行われた一般討論演説に臨みました。その中で、「法の支配に基づく自由で開かれた秩序」が多方面から厳しい挑戦を受けているとの危機感を表明しています。

特に国際秩序の揺らぎについて触れ、「今ほど国連が重要な時代はない」と強調しました。その文脈において、日本が国際司法裁判所(ICJ)や国際刑事裁判所(ICC)などの国際裁判所を「一貫して支持」しており、判事を輩出していることを説明しています。

また、戦後の日本について「平和国家として、いかなる紛争の解決においても法の支配を重視してきた」と述べ、「この方針は今後も一切変わらない」と訴えました。

トランプ政権によるICCへの圧力と日本のジレンマ

この支持表明の背景には、トランプ米政権によるICCへの強い反発があります。トランプ大統領は国連総会の演説において、ICCを「邪悪」であるとし、「暴走する機関だ」と批判。加盟国に対して脱退を呼びかけました。

具体的には、トランプ政権がICCの赤根智子所長らを制裁対象に加えたことが報じられています。これに対し、日本政府は赤根氏への制裁発表当初に「大変残念だ」と表明し、その後「日本の立場と相いれない」「深刻に受け止めている」と表現を強めてきました。

しかし、高市首相は国連演説の場では、米国によるICCへの制裁について直接的な言及を避けました。トランプ大統領が脱退を呼びかけた約9時間後に同じ演壇に立ちながら、日本の従来の立場を説明するにとどめ、米国への直接的な批判は避けた形となっています。

日米首脳会談でのやり取りと水面下の交渉

その後行われた日米首脳会談においても、高市首相はトランプ大統領に対し、日本がICCを支持することを表明しました。同時に、赤根所長への制裁問題についても言及したと報じられています。

政府内では、米国との関係を考慮した慎重な対応がなされています。外務省関係者は、赤根所長への制裁発表後に高市首相が「大変残念」という表現に留めたことについて、「ここで米国とぶつかるわけにはいかなかった」と述べていたと朝日新聞が報じています。

一方で、政府は水面下で米国への働きかけを続けていたとされています。木原稔官房長官は、人権外交を考える議員連盟からの申し入れに対し、「早い段階から米国には同盟国として言うべきことは言っている」「まさに同盟国だからこそ言える」と説明しています。

また、高市首相自身も「米国のICCへの不信感、非常に大きい」との認識を示しており、日米の外相レベルで意思疎通を図ることで一致したと伝えられています。

国連改革とその他の外交課題

高市首相はICC問題以外にも、国連演説で多くの課題に触れました。

まず、国連加盟70年を迎えたことを踏まえ、国連改革への責任を果たすとし、安全保障理事会の常任・非常任理事国双方の拡大を求めました。あわせて、国連憲章の「旧敵国条項」を早急に削除すべきだと唱えています。

安全保障面では、北朝鮮の脅威を改めて訴え、拉致問題について「日本のみならず、国際社会の重大な関心事項でもある」と提起。金正恩(キム・ジョンウン)総書記と対話する用意があることも明言しました。

さらに、エネルギー安全保障の観点から、「パワー・アジア」構想を推進する方針を示しました。ホルムズ海峡の航行困難な状況に触れ、湾岸諸国の経済・エネルギー強靭化に向けた「包括的な協力計画」をまとめていることを明らかにしています。

AI(人工知能)に関しても、飛躍的な機会をもたらす一方で「安全保障上の挑戦」になっていると指摘し、日本での「AIサミット」の早期開催を提起しました。

このように、高市首相は「法の支配」という原則を掲げて国際的な正当性を維持しつつ、最大の同盟国である米国との関係を損なわないよう、極めて繊細なバランスでの外交を展開しているものとみられます。

出典 日本経済新聞 朝日新聞 毎日新聞 東京新聞 高市首相、国連でICC「一貫して支持」表明 赤根所長ら米制裁、政府は水面下で交渉継続(産経ニュース)|dメニューニュース(NTTドコモ) 高市首相、ICC「一貫して支持」=米制裁には触れず―国連演説 | nippon.com

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