18歳未満の人が選挙運動を行うことを禁止している公職選挙法の規定について、東京地裁は憲法に違反するという判断を下しました。
この判決は、17歳から20歳の4人が、未成年の選挙運動を禁止し罰則を科す公選法の規定は、政治的表現の自由を定める憲法に違反するとして国を訴えていた裁判で出されたものです。
判決の要点と裁判所の判断
2026年9月25日の判決において、東京地裁は未成年者の選挙運動を制限する公選法の規定について、「未成年者の選挙運動を一律に禁止しなければならない理由は判然としない」と指摘しました。
そのうえで、この規制が必要かつ合理的なものとして是認できるとはいえないとし、「表現の自由」を保障する憲法21条に違反すると判断しています。
もともと公職選挙法では、18歳未満による選挙運動を禁止しているほか、18歳未満を「使用して」運動することも禁じられています。これらの規定に違反した場合には、30万円以下の罰金または1年以下の拘禁刑が科されるほか、公民権も停止される仕組みとなっていました。
訴訟に至った経緯と原告の主張
原告である17〜20歳の4人は、去年、東京地裁に裁判を起こしていました。彼らが求めていたのは、選挙運動ができる地位にあることや、1人あたり10万円の賠償などです。
原告側は、禁止や罰則を定めた規定の立法目的が明らかではないと主張。一律に選挙運動を禁止して刑罰を科すことに合理性はなく、選挙における政治的表現の自由を行使する機会が奪われたことによる精神的損害として、賠償を求めていました。
この判決に対し、原告の弁護団は「18歳未満の選挙運動を通じて、憲法上保障されていることを正面から認めている上で、選挙運動の禁止を規定してきた公選法を違憲と判断した画期的な判決」と述べています。
一方で、東京地裁は高校生らの請求については退けています。
行政側の反応と今後の視点
今回の違憲判断を受けた総務省選挙部管理課は、「原告らの請求が認められなかったものと承知している。判決の詳細については今後内容を精査したい」としています。
本判決は、未成年の政治的表現の自由を巡る公選法のあり方に一石を投じる形となりました。18歳未満という年齢を理由に一律に選挙運動を禁じ、さらには刑罰まで科していた規定について、司法がその合理性を否定したことになります。
今後は、この判決を受けて公職選挙法の規定がどのように見直されるのか、あるいは国側がどのような対応をとるのかが注目されます。
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