京都府は2026年10月9日、同志社国際高校(京都府京田辺市)に交付している私学運営費補助金について、昨年度分(令和7年度)の50%の返還を求め、次年度(令和8年度)分を25%減額することを発表しました。
沖縄県名護市辺野古沖で発生した、同校の生徒らが乗った船の転覆事故を受けた措置です。京都府内で事故を理由に私立学校への補助金が減額されるのは初めてのことと報じられています。
補助金返還と減額の具体的な内容
京都府は同志社国際高校に対し、毎年度約2億円程度の私学助成金を交付していました。今回の決定により、すでに交付済みの令和7年度分については1億418万500円の返還を求め、令和8年度分については5000万円程度を減額する見込みであると産経新聞が報じています。
西脇隆俊知事は9日の定例会見において、今回の処分の理由について「研修旅行における安全管理について、学校の管理運営が著しく不適切であったと判断し減額を決定した」と説明しました。また、他府県の事例なども参考にしたとしつつ、「生徒の尊い命が失われるという重大な結果に至ったことや、社会的な影響を総合的に勘案し、他府県の減額事例の中でも最も重い減額率である25%よりも、さらに一段重い50%の減額とすることが適当と判断した」と述べています。
事故の経緯と指摘された管理不備
今回の措置の背景にあるのは、今年3月に沖縄県名護市辺野古沖で起きた船の転覆事故です。研修旅行で平和学習を行っていた同志社国際高校の生徒らを乗せた船2隻が転覆し、2年生の武石知華さん(当時17)と船長の2人が死亡しました。
事故後、設置者である学校法人同志社が設置した特別調査委員会(第三者委員会)による報告書では、校外活動時の危機管理マニュアルを策定していなかったことや、安全管理意識の欠如などが指摘されていました。
また、京都府が5月に公表した調査結果でも、研修旅行のボート乗船に際して下見を行っていなかったことや、事故当日に引率教員が同乗していなかった点などに問題があったと指摘されています。さらに、ライフジャケットを着用させなかった点など、学校の安全管理が著しく適正を欠いていたと判断されたとのことです。
府の判断基準と今後の対応
京都府の私学助成金の交付要綱では、学校や学校法人に法令違反があった場合や、管理運営上著しく適正を欠いていた場合には、補助金を減額または不交付にできると定められています。
西脇知事は5月の時点で、私立校を所轄する立場として適切な対応を求める指導通知を出すとともに、補助金の減額を検討する方針を明らかにしていました。その後、10月2日に同志社国際高校と学校法人同志社が、京都府が見直しを求めていた再発防止計画と危機管理マニュアルの改訂版を提出したことを受け、今回の減額通知に至ったと日本経済新聞が報じています。
これに関連して、同志社側は系列校を統括する安全管理室を設置したほか、2026年度の沖縄研修旅行の中止を決定しています。
出典 産経新聞 京都新聞 読売新聞オンライン 日本経済新聞 事故受け 同志社国際高の補助減額 京都府が同志社国際高の補助金半減、辺野古沖転覆事故で…「重大な結果・社会的な影響などを総合的に勘案」|Infoseekニュース 【速報】同志社国際高校への補助金25%減額 昨年度分も50%=約1億円の返還命じる 京都・西脇知事「生徒の尊い命が失われるという重大な結果」 沖縄・辺野古沖で修学旅行中の生徒ら乗せた船転覆|Infoseekニュース
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