京都府京田辺市にある同志社国際高校が、沖縄県名護市辺野古沖で発生した船の転覆事故を受けて自粛していた校外活動を、早ければ10月にも一部再開する方針であることが明らかになりました。
10月1日夜に開かれた保護者説明会にて、学校側から示された方針であると報じられています。
事故の経緯と活動自粛の背景
今回の自粛に至ったのは、沖縄県名護市辺野古沖で起きた小型船の転覆事故です。埋め立て現場を見学するため、同校の生徒18人が分乗した小型船2隻が転覆し、当時17歳だった2年生の武石知華さんと船長の計2人が死亡しました。また、生徒と乗組員合わせて14人が重軽傷を負ったと伝えられています。
この事故を受け、私立高校を所管する京都府は4月の時点で、学校保健安全法で作成が義務付けられている危機管理マニュアルなどに不備があったと指摘しました。府は同校に対し、マニュアルの見直しと校外活動の自粛を要請しており、学校側はこれに従って活動を自粛していました。
また、学校法人同志社が設置した第三者委員会は7月、当時の同校の危機管理マニュアルについて、校外活動全般に関する記載がなく問題であると指摘していたことが報じられています。
危機管理マニュアルの改訂と再発防止策
活動再開に向けて、学校側は危機管理マニュアルの改訂を行ったと説明しています。
具体的に盛り込まれた再発防止策として、以下の内容が挙げられています。
- 校外学習の行程について、原則として旅行会社に手配させることを義務付ける
- 事故発生時の対応に関する生徒への指導を徹底する
- 気象情報に関する説明を行う
- 活動の実施にあたり、リスクに見合った引率教員を適切に配置する
特に、事故が起きた辺野古沖の乗船プログラムは2022年度から研修旅行に組み込まれていましたが、当時は旅行会社を介さず、亡くなった船長に直接依頼していたと報じられています。今回の改訂では、こうした直接依頼を避け、旅行会社の手配を原則化することで安全性を高める狙いがあると考えられます。
今後の活動再開と研修旅行への影響
学校側は、研修旅行以外の校外学習については、10月から順次再開していく予定であると説明しています。
一方で、今年度の2年生の研修旅行については、すでに行き先であった沖縄への訪問を中止することを決定していました。別の訪問先についても検討されていましたが、下見や旅行会社との調整が不十分であったため、実施自体を来年度に延期することを明らかにしたと報じられています。
また、研修旅行の自粛解除については、「教育の政治的中立性」が保たれていたかなどを検証したうえで検討する方針が示されたとのことです。
学校運営体制の変更と周囲の状況
事故後の責任追及や体制見直しにより、学校法人同志社は同志社国際高校長を解任しており、後任には同志社大学の副学長が就任しています。また、理事長についても辞任意向が報じられるなど、運営体制の刷新が進められてきました。
保護者の間では、これまでの学校側の対応に不満を抱く声や、自粛の長期化に伴い、京都府による私学助成金の減額が検討されていることへの懸念が広がっていたと伝えられています。
京都府によると、10月1日の時点では学校側から再発防止策などの書類は提出されていないとのことですが、学校側はマニュアルの改訂を終え、段階的な活動再開へと踏み出す見通しです。
出典 産経新聞 朝日新聞 京都新聞 同志社国際高 校外活動を再開へ 自粛中の校外学習再開へ=同志社国際高、保護者会で説明―辺野古転覆
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