大規模災害が発生した際に、首都である東京の代替機能を担う「副首都」の指定要件案を政府がまとめたことが明らかになりました。
政府関係者が1日に明らかにしたところによると、副首都構想関連法に基づく指定要件を定める政令案を、10月2日にも公表する方向で調整に入ったと報じられています。その後、パブリックコメント(意見公募)を実施した上で、今月下旬にも公布される方針です。
副首都の指定要件となる具体的な柱
報道によると、副首都として指定されるための要件案には、主に以下のような項目が盛り込まれる見込みです。
まず、都市の規模に関する基準として「人口規模」と「経済規模」が挙げられています。具体的には、全国の総人口の1.2%以上の都市であることなどが盛り込まれており、これに加えて「国の出先機関が一定数あること」も要件に含まれるとされています。
また、リスク管理の観点から、首都直下地震や富士山噴火が発生した際に「東京圏と同時に被災する可能性が低いこと」が要件の柱の一つに位置づけられています。
あわせて、必要な行政体制の構築についても条件が設けられており、以下のいずれかを選択することが求められる方針です。
- 政令指定都市を特別区に再編すること
- 政令指定都市と道府県が連携協約を結び、必要な行政体制を構築すること
該当がみ込まれる都市と自治体の動き
これらの要件案に基づくと、札幌、名古屋、大阪、福岡の4市が条件を満たすと報じられています。
副首都の指定は、政令の要件をクリアした道府県からの申請を経て、首相が道府県単位で指定する仕組みです。藤井比早之総務相は9月20日のNHK番組で「複数(の都市)を考えている」と述べており、特定の都市だけを想定したものではない姿勢を示しています。
自治体側ではすでに具体的な準備が進んでおり、福岡県では1日に「副首都推進室」を設置しました。服部誠太郎知事らが藤井総務相と面会する方向で調整しているとみられています。また、北海道では道庁に副首都準備室を拡充し、札幌市でも16日付で副首都の担当部を新設して検討を加速させています。
このほか、宮城、群馬、広島の各県なども申請を検討しているとされています。
副首都構想の目的と今後のスケジュール
副首都を整備する主な目的は、大規模災害によって東京の首都機能維持が困難になった際の代替機能を確保することです。あわせて、東京一極集中の是正も目的として掲げられています。
今後のスケジュールについては、まず10月3日からパブリックコメントを実施し、今月下旬に政令を公布する方向で調整が進んでいます。その後、11月には副首都の在り方に関する基本方針の考え方を公表し、来年10月までに基本方針を取りまとめる方針とされています。この期間に、自治体からの申請の受け付けが行われる見通しです。
なお、この関連法については、大阪府・市を拠点とする日本維新の会の強い希望で成立に至った経緯があるため、野党から「大阪ありき」であるとの批判が出ていたことが報じられています。
出典 NHK 共同通信 西日本新聞 沖縄タイムス 京都新聞 高知新聞 佐賀新聞 東奥日報
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