MENU

中国が岩屋毅前外相を厚遇した背景は?日中関係と政府内の分析を解説

  • URLをコピーしました!

中国政府が、日本の岩屋毅(いわや つよし)前外相を異例の厚遇で迎えたことが報じられています。日中関係が冷え込んでいる状況下でのこの対応に、政府内や専門家の間では中国側の真意を読み解くさまざまな分析が出ています。

目次

岩屋前外相の訪中と「異例の厚遇」の内容

岩屋毅前外相は、民間の経済交流団体である日本国際貿易促進協会(国貿促)の会長という立場で中国を訪問しました。代表団には日本企業の幹部らも同行しており、会談では経済や貿易における協力の必要性が話し合われたと報じられています。

注目されているのは、中国側が提示した対応の「格」です。岩屋氏は9月28日に王毅(おう き)外相と、29日に何立峰(ハァ・リーファン)副首相とそれぞれ会談しました。王氏と何氏は、中国共産党の指導部を構成する党政治局員という極めて高い地位にある人物です。

時事通信などは、習近平(シー・ジンピン)政権が政府だけでなく民間分野の対話や交流にも応じてこなかった状況において、今回の対応は「厚遇」と言えると伝えています。また、8月以降に受け入れた超党派議員団への対応を上回る手厚いものだったとも報じられています。

背景にある日中関係の悪化と高市政権への姿勢

今回の厚遇を「異例」とする背景には、昨年11月の高市早苗(たかいち さなえ)首相による台湾有事を巡る国会答弁があります。この発言をきっかけに日中関係は急速に悪化し、政府間の対話が途絶えたほか、経団連などの経済団体の訪中が相次いで中止になるなど、民間交流にも影響が及んでいました。

中国側は、高市首相の姿勢に対して依然として厳しい態度を崩していません。何立峰副首相は岩屋氏との会談で、高市首相の答弁を念頭に「誤った言動を克服し、両国の経済・貿易関係の発展を推し進められると確信している」と語ったと日本経済新聞が報じています。また、王毅外相も首相発言の是正を求め、「重要なのは歴史問題で正しい態度をとることだ」と述べたとしています。

中国の狙いに関する3つの分析

このような状況で、なぜ中国は岩屋前外相を厚遇したのか。報道や専門家の分析からは、主に3つの狙いが見えてきます。

1. 経済関係の安定化

中国経済が内需や雇用の伸び悩みという課題を抱える中、外資による投資や貿易の維持は社会の安定に直結します。毎日新聞は、政治的な問題とは切り離して、経済的な結びつきだけは安定させたいという中国側の思惑がある可能性を指摘しています。何副首相が会談で、国交正常化後の貿易規模が10億ドルから3200億ドルにまで達したという具体的なデータを出し、経済協力の必要性を強調したこともこの文脈に沿ったものとみられます。

2. 「非高市勢力」へのアプローチと揺さぶり

日本経済新聞は、中国が高市首相と距離を置く「非高市勢力」と対話することで、高市政権に揺さぶりをかけ、対応を求める狙いがあるとの分析を伝えています。フリージャーナリストの武田一顕さんも、今回の対応は「日本の『非高市』の人々とは関係改善しても良いというサイン」であり、日本と全面的に関係改善したいわけではないという見方を示しています。

3. 日本国内の分断工作

産経新聞などは、高市首相には批判的な姿勢を見せつつ、特定の人物を厚遇することで、日本国内の分断を狙っている可能性について報じています。関係が悪化している時期に相手国の友好団体を迎えてメッセージを伝えるのは中国側の常套手段であるとの指摘もあり、相手を戦略的に利用しようとする意図があるとする見方です。

国内での評価と今後の視点

岩屋前外相の訪中に対する評価は、国内で大きく分かれています。

国民民主党の玉木雄一郎代表は、「どういう国と国との関係があっても、対話の回路、チャンネルを持ち続けることは非常に重要だ」と述べ、主張をぶつけ合う回路があること自体に意義があるとして評価しています。また、政治学者の山口二郎さんは、一部の攻撃を受けても冷静に日本のために行動する姿勢を賞賛しています。

一方で、懐疑的な視点も根強いです。著述家の谷本真由美さんは、中国共産党に利用され、日本に対して挑発しているとの見解を示し、毅然とした対応を呼びかけています。

日中関係が緊張状態にあるなかで、民間レベルの対話が再開されたことは「最悪の状況から少しは前進した」と見る向きもありますが、それが中国側の戦略的な「揺さぶり」なのか、あるいは実利的な経済維持なのか、今後の動向が注目されます。

出典 産経新聞 毎日新聞 日本経済新聞 時事通信 ZAKZAK 中国-習近平政権が岩屋毅前外務大臣を厚遇?岩屋氏が会長として代表団を率いる日本国際貿易促進協会!昨年11月の高市早苗首相の台湾有事に関する国会答弁以降、習政権は政府だけでなく民間の対話や交流にも応じず – YouTube

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次