NHKが、新規の受信契約を結ぶための戸別の訪問営業について、外部法人への委託を再開したことが報じられています。一度は全廃した手法ですが、なぜこのタイミングで再開に踏み切ったのか、その背景と今後の運用について整理します。
訪問営業の外部委託を再開した経緯
NHKは2023年9月までに、受信契約のための訪問営業における法人委託をすべて廃止していました。その理由として、突然の訪問やその際の対応に対する批判があったことや、経費削減を目的とした営業活動の見直しが挙げられています。
法人委託を終了した後は、郵送などで契約を促す手法に力を入れたほか、イベントを通じて番組をPRするなど、訪問に頼らない営業への移行を強化してきたとされています。
しかし、2026年9月の報道によれば、NHKは再び外部法人への委託による訪問営業を再開しました。9月には2社と委託契約を結び、業務を開始したとのことです。
再開の背景にある財政状況
今回の再開に至った大きな要因として、受信料収入の減少と赤字決算の継続が指摘されています。
読売新聞オンラインの報道によると、2025年度決算において、財源の大部分を占める受信料収入は前年度比50億円減の5851億円となり、2019年度以降7年連続で減少しているといいます。また、2023年の受信料値下げ以降、赤字決算が続いていることも報じられています。
このような状況から、営業態勢を強化することで受信料収入の増加を図る狙いがあると考えられています。
「新たなアプローチ」と今後の展開
過去に訪問営業が批判を浴びた経緯があるため、NHKは今回、試行的な「新たなアプローチ」を導入したと説明しています。
具体的には、いきなり訪問するのではなく、事前に書面で案内を送った上で訪問し、相手の理解を得ながら進めるとしています。NHKはこれについて「対面によるアプローチを試行的に拡大することとした」と説明しています。
現在の実施状況と今後の見通しについては、以下の点が報じられています。
- 実施地域: 大阪府と兵庫県の一部や、東京、大阪、名古屋などの都市部で展開されており、今後は他地域への拡大も検討される見通しです。
- 報酬体系: 営業成果に応じて報酬が支払われる仕組みとなっており、ただしその額は廃止以前よりも少額であるとされています。
- 規模感: NHK内部には「以前の規模に戻すのは難しい」という見方もあり、今後の展開規模は流動的であるとみられています。
受信料収入の減少という厳しい財政状況の中で、批判を避けつついかに効率的に新規契約を増やせるか、試行的な運用による成果が注目されます。
出典 共同通信 読売新聞オンライン 朝日新聞 琉球新報 産経新聞 北國新聞 京都新聞 新潟日報 NHK 戸別訪問営業の外部委託再開
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