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簗和生農水相の「予算カット」発言で辞任要求の声。背景にある地元栃木の確執

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簗和生農林水産大臣が、地元市町の道路予算を「カットした」と言及した問題が波紋を広げています。簗氏は記者会見で発言を認め謝罪しましたが、野党からは辞任を求める声が上がっており、事態の収束は見えていません。

今回の問題がなぜ大きな議論を呼んでいるのか、その経緯と背景について整理します。

目次

何が問題視されているのか

問題となったのは、簗氏が地元の自治体である那須烏山市と那珂川町の令和8年度道路予算について、「大幅にカットをしました」と言及したとされることです。具体的に「那須烏山市は前年比64%減、那珂川町は54%減にしています」という趣旨の発言があったと報じられています。

この発言が問題視されている最大の理由は、予算の増減が政治的な「仕返し」のように受け取られる点にあります。報じられた内容によると、那須烏山市と那珂川町の首長は、衆議院選挙において簗氏の対立候補を支援していたとされています。

支持しない首長がいる自治体の予算を削減したと述べることは、国民全体のために働くべき国会議員としての資質を問われる行為であり、自民党内からも「おごりであり、決して許されるものではない」といった厳しい批判が出ていると報じられています。

簗大臣の説明と現在の状況

報道を受け、簗氏は10月2日に記者会見を開き、報じられた発言について大筋で認めました。しかし、実際に道路予算を削減するように働きかけたことは否定しており、「(予算配分の)結果の問い合わせをした」と説明しています。

その後、簗氏は「カットした」との発言を「撤回し、おわびする」と謝罪しましたが、担当省庁への働きかけはなかったとして、辞任については否定しています。また、高市早苗首相も簗氏を続投させる考えを示していると報じられています。

一方で、野党の民主改革の会である階猛幹事長は12日、この問題について「自ら潔く辞任しなくてはいけない。辞任しないなら高市早苗首相は更迭すべきだ」と述べ、強い不信感をあらわにしています。また、実際に予算を削減していなかったとしても、有権者を脅かしたことになると指摘しています。

背景にある栃木3区の深い確執

今回の発言の背景には、簗氏の地元である栃木3区における根深い政治的対立があると考えられています。

栃木3区は、かつて自民党の重鎮であった渡辺美智雄氏と、その息子である喜美氏の地盤であり、「渡辺王国」と呼ばれていました。東京出身の簗氏は「落下傘候補」としてこの地に挑み、2012年の初出馬では喜美氏に敗れ比例復活しましたが、その後は議席を守ってきました。

しかし、喜美氏の政界引退後も地元県議らとの関係が悪化したとされており、直近の2024年の衆院選でも形を変えた保守分裂の選挙が続いていました。今年2月の衆院選では、高市早苗首相が応援に駆け付け「私の大事な簗ちゃん」「私の知恵袋」と持ち上げたものの、結果的に自民党員で無所属新人の対立候補に敗れ、比例復活という形になりました。

こうした厳しい選挙戦の中での確執が、今回の発言に影響したのではないかという見方が出ています。

予算配分を巡る別の言及

また、今回の「予算カット」発言とは対照的に、支援を得た自治体への予算増額を示唆する言動もあったと報じられています。

衆院選の投開票日から6日後、簗氏は栃木県那須町長選で支援する現職候補の総決起大会に出席しました。その応援演説の中で、自身の衆院選の結果に触れながら、「那須町では大きな得票をいただいたので、大丈夫です。ご心配なく。たくさんの予算を持ってきます」と訴えたとされています。

実際に、那須町では2026年度に国の交付金を使った道路予算が前年度から大幅に増えていたと報じられています。支援の有無によって国の予算を増減させるかのような振る舞いは、政治的な圧力として捉えられやすく、地元での不信感を深める要因となっているとみられます。

自民党の小林鷹之政調会長は12日、簗氏について「政治家は自身の言動に責任を持って説明することが大切だ」と述べ、国民に理解してもらえるよう引き続き説明を求める考えを示しています。

出典 朝日新聞 東京新聞 日刊スポーツ

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