国内の主要企業において、顧客の個人情報が外部に流出した恐れがある事案が相次いでいます。特にJR東日本やブックオフグループホールディングスといった大規模なサービスを展開する企業で、数百万人規模の情報漏えいの可能性が発表されました。
各社で判明している流出規模と内容
報道によると、流出した可能性がある情報の内容と規模は以下の通りです。
JR東日本は、インターネット切符予約サービス「えきねっと」や、グループ会社であるビューカード(東京・品川)などの利用者、最大約609万件の個人情報が漏えいした可能性があると発表しています。日本経済新聞の報道では、内訳として「えきねっと」会員のメールアドレスが最大約167万件、ビューカードのメールアドレスが約403万件とされており、流出情報の大半はメールアドレスであるとしています。また、シニア向け旅行会員組織「大人の休日倶楽部」においても、メールアドレスや会員番号、生年月日、クレジットカードの有効期限を含む最大約39万件の情報が流出した可能性があると報じられています。
ブックオフグループホールディングスについても、子会社の会員管理システムへの不正アクセスにより、最大約643万件の会員情報が流出した可能性があると発表しました。流出した恐れがある情報には、氏名、生年月日、性別、メールアドレス、電話番号、住所、会員番号などが含まれているとされています。
このほかにも、多くの企業で被害が報告されています。航空券予約サイト「スカイチケット」の運営会社では約1464万件、宿泊施設向け予約管理システムなどを運営する「手間いらず」では最大約445万人の個人情報漏えいの可能性が発表されました。また、JR九州でもウェブ会員のメールアドレスが最大約130万件、スズキの四輪車愛好家向け交流サイト「スズキヴィレッジ」では約3000人の会員情報が流出した可能性があるとしています。
なお、いずれの企業もクレジットカードの情報は含まれていないとしています。
不正アクセスの経緯と対策
JR東日本の事例では、子会社のIDCフロンティアが提供するデータセンターサービスが不正アクセスを受けたことが影響したと報じられています。ブックオフグループホールディングスは、不正アクセスの確認後に攻撃元からの通信を遮断し、対象システムの外部からのアクセスを遮断する措置を講じたとしています。
また、JR九州の事例ではソフトバンク子会社への不正アクセスが影響したとされています。
相次ぐ流出の背景にある「AI」の影響
国内では9月下旬以降、企業へのサイバー攻撃による個人情報漏えいの被害が相次いで判明しています。この状況について、専門家は人工知能(AI)の登場が被害拡大に寄与しているとの見方を示しています。
AIによって、企業の安全対策にある欠陥を探し出す能力が飛躍的に高まったため、不正アクセスが急増していると考えられています。こうした状況を受け、政府は企業に対して緊急の要請を行っていると報じられています。
また、過去の事例としてタイムズカーの情報漏えいでは、集団訴訟に向けたサイトが開設され、1万人が登録したことも伝えられています。
まとめ
今回の事案では、交通、小売、旅行といった幅広い分野のサービスで大規模な情報漏えいの恐れが浮上しました。多くのケースでメールアドレスなどの基本情報が対象となっており、AIを悪用した高度なサイバー攻撃が背景にある可能性が指摘されています。
各社による精査が続いていますが、利用者としては、身に覚えのない不審なメールへの警戒など、個別の対策が求められる状況にあります。
出典 毎日新聞 日本経済新聞 JR東、ブックオフ…相次ぐ個人情報流出 政府、企業に緊急要請(毎日新聞)|dメニューニュース(NTTドコモ)
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