将棋の女流タイトル戦である第6期白玲戦七番勝負の第4局が9月26日、京都市で行われました。対局の結果、西山朋佳白玲(31)さんが挑戦者の福間香奈女流四冠(34)さんに125手で勝利し、シリーズ成績を3勝1敗としました。
この勝利により、西山さんはタイトル防衛まであと1勝に迫りました。同時に、将棋界で史上初の「女性棋士」となる権利の獲得へ大きく前進した形となります。
「女性棋士」誕生へ向けた新規定と背景
今回の対局が大きな注目を集めているのは、単なるタイトルの防衛だけでなく、女性として初めて「棋士」になる権利がかかっているためです。
将棋界において「棋士」と「女流棋士」は別制度となっており、これまで女性が棋士になった例はありません。しかし、昨年6月の棋士総会にて、「白玲を通算5期獲得すると棋士になる権利を得られる新制度が導入された」という新規定が決定しました。
西山さんは2021年の第1期から連続して出場しており、これまでに4期(21年、23年〜25年)の獲得実績があります。今期、タイトルを防衛して通算5期目を達成すれば、この規定に基づき、フリークラス棋士となる権利を手にすることになります。
棋士への道のりとこれまでの挑戦
西山さんにとって、今回の権利獲得への挑戦は3度目の試みといえます。
かつて西山さんと福間女流四冠はともに、棋士養成機関である「奨励会」で棋士を目指していましたが、そこでの昇段は叶いませんでした。その後、規定の成績を収めた者が受験できる「棋士編入試験」に、福間女流四冠は2回、西山さんは1回受験しましたが、いずれも不合格という結果に終わっていました。
奨励会、編入試験という高い壁を乗り越えられなかった経緯があるなかで、今回の白玲戦通算5期獲得という新たなルートが、女性初の棋士誕生という歴史的な可能性を切り拓いています。
第4局の展開と両者の振り返り
第4局の戦型は相振り飛車となりました。西山さんは得意の三間飛車を採用し、序盤から積極的に攻めを仕掛けて終始優勢に運びました。
終局後、西山さんは「経験はあったけど難しいなと思って、ずっと形勢には自信がなかったです」と振り返り、中盤戦についても「中盤戦が難解な将棋だった。リスクもあり、慎重に考えながら指していた」と語りました。また、次局に向けては「引き続きしっかりコンディションを整えて挑んでいくことが大事」と気を引き締めています。
一方、敗れた福間女流四冠は、第2局では西山さんに勝利してタイに戻したものの、今回は勝ちきることができず、後がない状況となりました。福間さんは「難しい(将棋)と思っていた」と述べ、「体調管理に努めて力を出し切れるよう頑張りたい」と次局への意欲を示しています。
今後の見通し
シリーズ成績は3勝1敗となり、西山さんがあと1勝すればタイトル防衛および女性初の棋士資格獲得が決定します。
注目の第5局は10月10日、石川県金沢市の「ホテル日航金沢」で行われる予定です。将棋界にとって大きな転換点となる可能性があるこの一局に、多くの関心が寄せられています。
【出典】 読売新聞オンライン スポーツ報知 産経新聞 朝日新聞 日刊スポーツ スポーツニッポン 西山朋佳白玲、初の“女性棋士”権利まであと1勝「引き続きコンディションを整えていければ」七番勝負で3勝目(スポーツ報知)|dメニューニュース(NTTドコモ)
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