アメリカの中間選挙まで残り2週間となるなか、与党・共和党の候補者の間で、トランプ大統領と距離を置く動きが相次いでいます。
ロイター通信が各選挙区の共和党候補者の選挙資料や公式声明などを調査した結果、接戦となっている上下両院の62の選挙区のうち、3分の2にあたる41選挙区で、候補者がトランプ大統領と距離を置く動きを見せていることがわかりました。
具体的には、候補者の公式ウェブサイトからトランプ大統領の名前や写真が削除されたり、大統領の集会への参加を見送ったりするケースが報告されています。
なぜ「トランプ離れ」が起きているのか
共和党候補者がトランプ大統領と距離を置く背景には、主に政策の不一致が挙げられます。ロイター通信の調査によれば、最も多かった理由は政策の不一致で、23の選挙区で意見の相違が見られました。
例えば、12の選挙区の共和党候補者は、ガソリン価格の高騰などを招いているイランとの戦闘終結を訴えています。
また、有権者の間では、インフレや高止まりするガソリン・ディーゼル価格、住宅ローン金利が約7%に達していること、さらにはイラン戦争といった要因を理由に、共和党候補がトランプ大統領と一体視されることを懸念していると分析されています。
トランプ大統領の支持率についても、ロイター通信の10月の世論調査では32%と停滞しており、共和党にとっては厳しい選挙情勢となっています。NBC Newsが集計した平均では、トランプ政権の仕事ぶりを支持する人は38%にとどまり、不支持は59%に達しています。
支持層の変化と政治的リスク
こうした動きは、トランプ大統領の岩盤支持層であるMAGA(Make America Great Again)派の支持層にも変化を与えていると報じられています。
中岡望氏による分析によれば、MAGA派の支持者のうち、「共和党候補者はトランプ大統領と歩調を合わせるべき」と答えたのは3分の2に過ぎません。残りの3分の1は、候補者がトランプ大統領から距離を置くことを容認しているといいます。
特に、MAGA色の比較的弱いトランプ支持層(non-MAGA Trump voters)において、この傾向は顕著に現れているようです。トランプ支持者の4人に1人が、「共和党候補はトランプ大統領から距離を置く方が選挙に有利」と考えているとされています。
一方で、選挙の勝敗を左右するとされる無党派層や穏健派共和党員の間では、トランプ大統領を「あまりにも攻撃的だ」と批判する声もあり、トランプ大統領を無条件に支持する候補者から距離を置く傾向が見られます。
このように、トランプ大統領の存在は、共和党候補にとって大きな政治的負担(liability)となりつつあることが指摘されています。
トランプ大統領の反応と今後の展望
トランプ大統領自身は、自身のSNSを通じて、不人気だという見方を「誤った物語(false narrative)」だと否定しています。また、集会ではMAGA支持者の支持率は依然として非常に高いと強調しました。
トランプ大統領は、中間選挙において、もし敗北した場合の責任についても言及しています。10月9日にテネシー州で開かれた集会において、もし中間選挙で勝てなければ、彼らは私を責めるだろう、みんな分かっている、と述べたうえで、もし勝ったとしても、私はまったく評価されない、本当だ、何の功績も認められない、と語りました。そのうえで、私は必死に働いている、だから、必ず投票に行ってほしいと訴えています。
関係者の話として、トランプ大統領は中間選挙を前に「最後まで粘り抜くモード(grind it out mode)」に入り、最悪の選挙結果にも備えていると伝えられています。
歴史的に、中間選挙では現職大統領の政党が議席を失う傾向があるなか、トランプ大統領の支持率低迷が共和党の議席獲得にどう影響するのか、注目が集まっています。
出典 アメリカ中間選挙まで2週間 トランプ大統領と距離を置く共和党の候補が相次ぐ事態に いったいなぜ? | NHKニュース | アメリカ中間選挙2026、アメリカ、トランプ大統領 トランプ大統領の画像を削除… 中間選挙前に共和党候補が距離を置く動き ロイター調査|FNNプライムオンライン 【中間選挙展望:⑤】共和党に広がる“トランプ離れ” 揺らぐ『トランプ党』とノースカロライナの攻防(中岡望) – エキスパート
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