自民党の岩屋毅前外相らが、日本国際貿易促進協会(国貿促)の代表団として2026年9月27日に中国の北京に向けて羽田空港を出発しました。今回の訪中には日本企業の役員ら50人が参加しており、岩屋氏らは習近平指導部との面会を求めていると報じられています。
日本国際貿易促進協会(国貿促)は、中国との貿易や経済交流の窓口を担う団体です。岩屋氏は、2026年6月に死去した河野洋平元衆院議長の後任として、同年7月に新会長に就任しました。
冷え込む日中関係と訪中の背景
今回、岩屋氏らが訪中する背景には、停滞している日中間の経済・政治的な交流を改善したいという狙いがあるとみられます。
報道によると、昨年11月に高市早苗首相が台湾有事に関する国会答弁を行ったことを機に、日中関係は冷え込んでおり、日中経済界の交流も停滞している状況にあるとされています。
岩屋氏は24日、中国の国慶節(建国記念日)を祝うレセプションの場にて、日中関係は「極めて厳しい状況」であるとの認識を示しました。そのうえで、「民間の立場から日中関係の発展や改善に向け微力を尽くしたい」と強調し、中国側と「率直な意見交換を行いたいと考えている」と述べています。また、政府に対しても「信頼関係の再構築や、懸案の解決に向け最大限の努力を払ってもらいたい」と訴えたと報じられています。
中国側の反応とこれまでの経緯
一方で、中国側は依然として厳しい姿勢を崩していない様子がうかがえます。
同じく24日のレセプションで、岩屋氏に先立ってあいさつした中国の呉江浩(ご・こう)駐日大使は、高市首相の国会答弁を念頭に、「両国の政治的基礎が深刻に破壊されたためだ」として、日中関係が厳しい情勢にある原因を語りました。あわせて、台湾問題を巡っては「いかなる外部からの干渉も許されない」とし、日本側をけん制したと伝えられています。
国貿促の代表団による訪中は例年行われており、昨年6月には当時の河野氏が率いた訪中団が李強首相と会談しています。本来、今回の訪中も6月に予定されていましたが、河野氏が直前に死去したため延期となり、日程を再調整していたとのことです。
今後の注目点
今回の訪中において、岩屋氏ら代表団は要人との面会を求めていますが、中国側がこれに応じるかどうかが注目されるポイントとなります。
日本経済新聞によれば、今回の訪中を通じて関係修復に向けた機運の醸成を図る考えとされています。また、国貿促の橋本会長代行が中国外務次官と会談した際には、「交流の糸口つかめた」との言及があったと報じられています。
民間団体の代表として、厳しい政治状況にある日中双方の距離をどのように縮められるのか、今後の動向が注視されます。
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